WordPress.comからの離脱(引越し)の作戦その1
はじめに
WordPress.comとWordpress.orgの違いについてよく理解せずにWordpress.comでblogを始めたのはおよそ4カ月前。使い慣れたWordpress.comに別れを告げ、新しいサーバーで自らWordPressを立ち上げblogを継続すべく、引越しを断行しました。
上の文章の意味がわかる方は、よくWordPressのややこしさを理解した方だと思います。
今回は、その引越し作戦その1です。
WordPressにまつわるややこしい話
いくつかのサイトで丁寧に解説されています。
例えば、WordPressには2種類ある!?「WordPress.org」と「WordPress.com」の違いってなに?
改めて、ややこしい話をします。
WordPressとwordpress.orgの関係
WordPress自体は、言ってしまえば単なるソフトウェア(CMS:Contents Management Systemと呼ばれることもあります)。つまり、Webのアプリケーション。PHPと呼ばれるプログラミング言語で書かれています。
そして、WordPressというプログラムをオープンソースで公開しているのが、WordPress.orgというサイト。なので、Wordpress.orgに行くとダウンロードボタン('Get WordPress’)がデカデカと用意されています。
Webサーバーをお持ちであれば、Wordpress.orgからWordPressのソフトウェアをダウンロードしてきて、blogサイトのセットアップができます。
WordPress.comはblogホスティング
一方、Wordpress.comは、Automatticという運営会社がやっている、WordPressのblogのホスティングサービスです。
ユーザーは、Wordpress.comがセットアップした状態で、ソフトウェアを使い始める事ができるのです。WordPressのプログラムをダウンロードしてきて、サーバーにアップロードして、データベースのセットアップして。。。そういう作業は不要です。
ただし、あまりにもカスタマイズがちゃんとされているのです。Wordpress.comのサービスにはいくつかのプランがあり、フリーから、ビジネスまで、料金が違います。安いプランだと本来WordPressの機能として当然持っている機能が使えません。最たるものがプラグインのインストール。これは、いちばん高いプランでないと利用できないのです。
レンタルサーバーのWordPress簡単インストール
さて、世の中には別のやり方でWordPressプログラムをホスティングしている業者もあります。
いわゆるレンタルサーバーの中には、WordPressプログラムのインストール自体を自動化して、Wordpress.orgのプログラムをダウンロードしてアップロードして、データベースを構築して、つないで。。。という作業をしなくても簡単にWordPressを使えるようにしているサービスもあります。
しかし、この説明、一見、Wordpress.comとあまり違いないように聞こえませんか?でも、その差は利用の自由度の面では非常に大きいのです。特に、私のように、プログラムまでなんなら書いてしまおうか、という人に取っては、その差は更に大きいものになります。
なぜ、引越ししたいと思ったか
引越しを考えた理由はいくつかありますが、上記の自由度の制約が理由の一つ。
いくつか例をあげます。
プラグインのインストールができない
WordPress.comのサービスは、無料、パーソナル、プレミアム、ビジネスの4種類あります。私は、プレミアム会員数ですが、プラグインのインストールは、最上位のビジネス会員からのサービス。
よく、WordPressはプラグインが充実していてカスタマイズが柔軟、とか言われますが、それが最高金額のビジネス会員のみなのです。オープンソースで公開されているWordPressのプログラムからはプラグインのストアが利用可能です。でも、Wordpress.com のサービスでは、低予算の会員には制限されているのです。
Script tagが使えない
記事の投稿で、HTMLの編集は可能です。でも、その中でscript tagを使おうとすると、弾かれてしまって、入力できません。ウィジェットのHTMLのツールも利用可能なのですが、やはりscript tagは入力できません。
そうすると、一部のサービスが用意している、埋め込みようのガジェットなんかは使えません。私の利用するCookpadのレシピのblogへの埋め込みもできないのです。
例えば、こんな感じ:
この制約は、Wordpress.comのAutomattic社のビジネスモデルに因るところが大きいのではと推測します。が、その説明は、またの機会に。
PHPのプログラムが変更できない
よく、WordPressてHow-toのネット検索してるとfunctions.phpに何か追記して、と言ったカスタマイズ方法を紹介している事があります。
これなどは、プログラム自体にアクセスする方法が提供されていないWordpress.comでは不可能です。
そして、同様の理由により自分でプラグイン作ったりする事もできません。この辺りになると、そもそもプログラミングするユーザーでなければ不要かもしれません。でも、できないとなると、気になるものです。
引越しの作戦概要
以上の制約に耐えられなくなり、引越しを検討しました。特に、今後、マネタイズを考えるとWordpress.comの機能制限は大きすぎます。
そこで、以下の考えのもと、引越しの可能性を模索しました。
ドメイン名は引き継ぐ
4カ月間ほとんど毎日blogを更新してきています。この間、Googleなどのサーチエンジンからのトラフィックは増しました。ありがたいことです。せっかくなので、引越しで棄てたくありません。
元々このblogはshizuka-na-kazushi.styleという独自ドメインで運用していました。そして、このドメインはWordpress.comで取得したものです。少し調べたところ、Wordpress.comは、ドメイン移管の機能など、普通のドメイン管理業者の機能を提供しています。他のサーバーへの引越しでドメインを引き継ぐ事ができる事がわかりました。
データも引き継ぐ
WordPressには、他のCMS同様にblogデータのExportやImportの機能があります。うまくやれば、Wordpress.comからデータのexportを行い、自分でセットアップしたWordPressのサイトにコピーが作れそうに思いました。でも、Wordpress.comがなにか特殊な細工をしていて、データの移行ができない可能性もありました。簡単な検証では、一部不都合がありましたが、問題なく行けそうな事がわかりました。
WordPressは今後も使う
当然、ExportしてImportする機能を使うので、引越し後もWordPress自体は使い続けます。問題はどこのサーバーでWordPressを動かすか、いう事です。
国内だとエックスサーバーというレンタルサーバーが便利そうなので、お試し10日間を試しみました。
エックスサーバーは、WordPressプログラムを簡単にインストールする機能があります。ファイル転送プロトコルのFtpにももちろん対応しているので、WordPressのプログラムフォルダにもアクセスできます。
WordPress.comのExportできます。のimportが一応可能なこともお試し期間に確認できました。
ドメインが移行できれば引越しできそうでした。
次回以降で、引越しで苦労したポイントを中心に説明したいと思います。