[対処法] Ubuntu 18.04.1へのアップグレードでプリンターが動かない

2018年10月30日プログラミング

アップグレードでプリンターが使えなくなった

自宅のパソコンをUbuntu 16.04から、アップグレードインストールで、Ubuntu 18.04.1へアップグレードするとブラザーのインクジェット複合機(MFC-J6770CDW)のネットワークプリンターが使えなくなりました。
ubuntu 16.04 LTSから18.04 LTSへアップグレードしたらプリンターが使えない
半分諦めていましたが、解決したのでここに記載します。

原因は"ghostscript"のエラー

ブラザーのカスタマーサポートとメールにて何度かやり取りさせていただきました。その結果、サポートからは、以下のような回答が。

お問い合わせの件、弊社において、「Ubuntu16.04」から「Ubuntu18.04.1」へのアップグレードインストールを試してみましたところ、お客様のご申告いただいたのと同様の現象を確認いたしました。 弊社にて更に調査をいたしましたところ、Linuxの印刷システムの一部である「ghostscript」というモジュールが動かなくなることが判明いたしました。

え。やってみてくれたんだー。感謝感激。でも、ghostscriptは直せませんとの事。
そりゃそうです。
そこで、私の手元でもgsコマンドを、実行してみると。。。確かにエラーになります。

$ gs
GPL Ghostscript 9.25 (2018-09-13)
Copyright (C) 2018 Artifex Software, Inc.  All rights reserved.
This software comes with NO WARRANTY: see the file PUBLIC for details.
  ./base/gsicc_manage.c:1244: gsicc_open_search(): Could not find default_gray.icc
| ./base/gsicc_manage.c:2261: gsicc_init_iccmanager(): cannot find default icc profile
  ./base/gsicc_manage.c:1244: gsicc_open_search(): Could not find default_rgb.icc
| ./base/gsicc_manage.c:2025: gsicc_set_device_profile(): cannot find device profile
**** Unable to open the initial device, quitting.

 

Ghostscriptのエラーの解決方法

世の中には、親切な方もいるものです。以下のリンクに、解決方法を教えてくれている方がいました。
曰く、「ghostscriptが使っているicc profilesが原因だってわかったよ。」で、icc profileのdirectoryを消して、libgs9-commonを再インストールで修正可能。
実際のコマンドは以下です。
$ sudo rmdir /usr/share/ghostscript/9.25/iccprofiles/
$ sudo apt-get install –reinstall libgs9-common
これで
/usr/share/ghostscript/9.25/iccprofiles/
directory 以下のファイルが正しくインストールされました。

ブラザーのサポートはすごい!

BrotherのLinuxへのサポートはすごいですね。私は、半ばあきらめていましたが、私の環境の再現までしてくれて調査いただきました。その心意気があっぱれです。
でも、この不具合。Ubuntuのアップグレードした人は、ghostscriptが皆さん使えなくなっているはず。ghostscriptと言えば、プリンターの内部プロトコル PostscriptとかPDFとか、そんな基本的な機能を実現しているモジュールです。
古くは、20年以上前に私が大学院の研究室にいた頃(古い!)にも、Unixマシーンでこいつを使っていたことがあります。懐かしい。。。そんな古くて新しいモジュールがUbuntuのアップグレードでコケました。
ブラザーだけでなく、ghostscript+CUPSを使った印刷ができないということです(多分)。
上記のPrinter “Filter failed”のリンクでも、RichoやEPSONでも治った、という報告があります。みなさま困っているはず。
ブラザーのサポートセンターはとんだとばっちりと言えるのではないでしょうか。